ジミー・ペイジ使用ギター徹底解説|伝説のレスポールからテレキャスターまで【年表付き】
ジミー・ペイジ(Jimmy Page)は、レッド・ツェッペリンのギタリストとしてロック史に燦然と輝く存在です。
そのサウンドを決定づけたのが、彼が使い分けてきた数々のギターでした。
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ジミー・ペイジ使用ギター年表|主要モデルを一覧化
年代 | 使用ギター | 特徴・代表曲 |
---|---|---|
1966–1968 | Fender Telecaster(ドラゴンペイント) | ヤードバーズ後期~Zep初期。「Dazed and Confused」などで使用 |
1969– | Gibson Les Paul Standard #1(1958/59年製 諸説あり) | ジミー・ペイジの象徴的な愛機。「Whole Lotta Love」で使用 |
1962–1970 | Gibson Les Paul Custom “Black Beauty”(1960年製 3PU) | セッション時代からZep初期まで使用。1970年に盗難に遭い行方不明 |
1971– | Gibson EDS-1275 ダブルネック | 「Stairway to Heaven」などで使用。ライブの象徴的な存在 |
1971–1979 | Danelectro 3021 | 「Kashmir」などオープンチューニング曲で使用 |
1970年代 | Martin D-28 / Gibson J-200 | アコースティックセットや録音で多用。「Going to California」など |
年代ごとの使用ギター解説
1960年代前半〜1969年|Fender Telecaster “Dragon”
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ジミー・ペイジがレッド・ツェッペリン初期に愛用していたのが、Fender Telecasterです。
もともとはヤードバーズ時代にジェフ・ベックから譲り受けたもので、ボディにはペイジ本人がドラゴンのペイントを施したことから「Dragon Telecaster」と呼ばれています。
代表的な使用曲は「Dazed and Confused」「Good Times Bad Times」など。Zepデビュー時の攻撃的かつシャープなリフは、このテレキャスターから生み出されました。
1969年以降|Gibson Les Paul Standard #1(1958/59年製 諸説あり)
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ペイジを象徴する一本が、通称“Number One”と呼ばれるGibson Les Paul Standard。
一般的には1959年製とされていますが、ペイジ本人が「’58年後半か’59年初期」と語ったこともあり、製造年には諸説あります。
太く粘りのあるサステイン、そしてレスポール特有の中域の押し出しが、Zepサウンドを決定づけました。特に「Whole Lotta Love」「Heartbreaker」などの代表曲は、このレスポールによるものです。
1971年〜|Gibson EDS-1275 ダブルネック
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ジミー・ペイジのステージを象徴するのが、赤いGibson EDS-1275 ダブルネック。
12弦と6弦を切り替え可能なこのモデルは、「Stairway to Heaven」をはじめとする大作で欠かせない存在となりました。
ライブ映像での印象的な姿は、多くのギタリストに影響を与えています。
1971〜1979年|Danelectro 3021
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変則チューニング曲で活躍したのが、Danelectro 3021。
特に「Kashmir」や「In My Time of Dying」では、このギターのスリムで独特なサウンドが活かされています。
ペイジはオープンチューニングを駆使して、幻想的かつヘヴィなリフを生み出しました。
1970年代|アコースティックギター(Martin D-28 / Gibson J-200)
ペイジはエレクトリックだけでなく、アコースティックでも数々の名演を残しています。
特にMartin D-28は「Going to California」や「Stairway to Heaven」のイントロで使用。Gibson J-200もレコーディングで活躍しました。
入手困難モデルと代替え候補
ビンテージ・レスポールは入手困難
ジミー・ペイジの代名詞である1958/59年製 Gibson Les Paul Standardは、現在市場で数千万円クラスの価値が付いており、一般のギタリストが入手するのはほぼ不可能です。
中古市場でも出回ることは極めて稀で、状態の良い個体はコレクターズアイテムとして扱われています。
シグネチャーモデルという選択肢
Gibson Customからは過去にJimmy Page Signature Les Paulが限定生産されました。さらに、Epiphoneからも手に取りやすい価格帯でのシグネチャーモデルが登場しています。
これらは本人仕様を忠実に再現しており、「Number One」の雰囲気を味わいたいギタリストには最適です。
現行モデルで狙える代替候補
もしペイジの音に近づきたいなら、以下の現行モデルがおすすめです。
- Gibson Les Paul Standard ’50s – 太いミッドレンジとサステインが特徴。ペイジのトーンに近い。
- Epiphone Les Paul Standard – コストパフォーマンスに優れ、初めてのレスポールに最適。
- Danelectro 59 Vintage – 「Kashmir」期のサウンドを再現できるモデル。
これらのモデルは比較的入手しやすく、現在も新品で購入可能です。
筆者の体験談:レスポールを弾いて感じた“ペイジらしさ”
実際にGibson Les Paul Standardを手にしたとき、まず驚かされたのは中域の押し出しと太いサステインです。
コードをかき鳴らすと、一音一音が重厚に響き、まるでツェッペリンのリフがそのまま蘇るようでした。
特に低音弦でリフを刻むと、「Whole Lotta Love」のあのグルーヴ感に近いニュアンスを感じられます。
逆に、テレキャスターを弾いたときにはシャープで切れ味のあるトーンが出て、「Dazed and Confused」初期ライブ映像の音にリンクする感覚がありました。
もちろんペイジ本人のような表現力には遠く及びませんが、ギターを選ぶことでサウンドの方向性が大きく変わるという実感を得られました。
まとめと関連記事リンク
ジミー・ペイジは、Fender Telecasterから始まり、Les Paul Standard、ダブルネックEDS-1275、Danelectro、そしてアコースティックまで、幅広いギターを駆使してきました。
これらの選択は、ツェッペリンのサウンドを多彩にし、後世のロックギタリストたちに大きな影響を与えています。
現在はビンテージ・オリジナルの入手は困難ですが、シグネチャーモデルや現行レスポール、Danelectro復刻モデルなどで、そのニュアンスを追体験することが可能です。
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FAQ|ジミー・ペイジのギターに関するよくある質問
ジミー・ペイジが一番多用したギターは?
最も多用されたのは1958/59年製 Gibson Les Paul Standard #1です。
「Whole Lotta Love」「Heartbreaker」など多くの代表曲で使用されています。
「Stairway to Heaven」で使われたギターは?
ライブではGibson EDS-1275 ダブルネックを使用。レコーディングでは、12弦アコースティック(Martin D-28など)とレスポールを重ねて音を構築しました。
今から買うならおすすめはどのモデル?
オリジナルは入手困難ですが、Gibson Les Paul Standard ’50sや、価格を抑えたい場合はEpiphone Les Paul Standardがおすすめです。
また、「Kashmir」のトーンを狙うならDanelectro 59 Vintageも選択肢に入ります。
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