「カポタストって種類がいっぱいあって、どれを選べばいいのかわからない」
そんな悩みを持つギタリストは多い。
筆者もギターを始めた頃、安いバンド式カポを買って失敗した経験がある。ゴムが伸びてチューニングが安定しなくなり、結局買い直す羽目になった。最初から正しいカポを選んでいれば、そんな無駄はなかった。
この記事では、ギター歴15年の筆者が実際に使ってきた経験をもとに、カポの種類・選び方・本当におすすめのモデルを正直に解説する。
カポタストとは?知っておくべき基本
カポタスト(capo、カポ)とは、ギターのフレット上に装着して弦全体のピッチを上げるアクセサリーだ。フレットの上から弦を押さえることで「移動できるナット」として機能し、コードフォームを変えずにキーを変えることができる。
たとえばCコードを押さえたまま2フレットにカポをつければ、音はDになる。弾き語りで歌いやすいキーに合わせたいとき、開放弦のサウンドを活かしたいとき、カポは必需品だ。
カポタストの種類【3タイプ比較】
カポを選ぶうえで最初に決めるべきなのが「タイプ選び」だ。タイプが違えば使いやすさ・チューニング精度・向いている場面がまったく変わる。
① スプリング式(バネ式・トリガータイプ)
バネの力で挟み込む、最もポピュラーなタイプ。Kyser Quick-ChangeやErnie Ball Axisがこれにあたる。
- 片手で瞬時に着脱できる
- ライブ中の転調に最速で対応
- 操作がシンプルで迷わない
テンションが固定されているため、弦を引っ張り気味になりやすい。装着後は必ずチューニングを確認しよう。
ライブ・弾き語り・初心者に最もおすすめのタイプ。迷ったらスプリング式を選べば間違いない。
② スクリュー式(ネジ式)
ネジで締め込んで固定するタイプ。Shubb C1が代表格で、押弦の強さを細かく調整できる。
- テンションを細かくコントロールできる
- チューニングの安定性が最も高い
- スタジオ録音など精度が求められる場面に強い
着脱に両手が必要。ライブ中にサッと動かすのは難しい。録音・スタジオ向き。
③ バンド式(ゴム・ベルト式)
ゴムバンドでネックに巻きつけるタイプ。最も安価だが、正直おすすめしない。
ゴムが経年劣化で伸びて押弦が甘くなる。チューニングも安定しにくい。「試してみたい」程度なら止めないが、長く使うなら最初からスプリング式にした方がコスパが良い。
カポタストの選び方【2つのポイント】
ポイント1:フレットボードのR(カーブ)に合っているか
ギターのフレットボードには曲率(ラジアス)がある。自分のギターに合っていないカポを使うと弦がビビったりチューニングがずれたりする。
- アコギ・エレキ → カーブ対応のカポを選ぶ
- クラシックギター → フラットバー対応の専用カポが必要
- どちらも使いたい → Ernie Ball Axisのようなリバーシブルタイプが便利
ポイント2:演奏スタイルに合っているか
| スタイル | おすすめタイプ |
|---|---|
| 弾き語り・ライブ | スプリング式 |
| スタジオ録音 | スクリュー式 |
| クラシックギター | フラット対応スクリュー式 |
おすすめカポタスト5選【実際に使って選んだ】
価格・使いやすさ・チューニング安定性のバランスで厳選した5本を紹介する。
Ernie Ball Axis Capo【コスパ最強・筆者愛用】
Ernie Ball Axis Capo【コスパ最強・筆者愛用】
価格帯:約2,000〜3,000円 / タイプ:スプリング式(リバーシブル) / 対応:アコギ・エレキ・クラシック
パッドの片面がカーブ(アコギ・エレキ用)、もう片面がフラット(クラシックギター用)になっていて、ひっくり返すだけで両方に対応できる。
- Amazon.co.jp・島村楽器・サウンドハウスで入手可能
- 正規品あり
- アコギ・エレキ・クラシックの3種に対応(リバーシブル)
Kyser Quick-Change【ライブ最速・片手で一瞬】
Kyser Quick-Change【ライブ最速・片手で一瞬】
価格帯:約3,000〜4,000円 / タイプ:スプリング式 / 対応:アコギ用・エレキ用(別モデル)
ライブでのカポ操作が最速のモデル。バネが強めでしっかり押さえてくれる安心感がある。テキサス州の自社工場でハンドメイドという品質へのこだわりも信頼できる。日本限定カラーや公式日本サイトもあり、国内での入手性も抜群。
- Amazon.co.jp・イケベ楽器・西尾楽器で入手可能
- 日本限定カラーあり・国内公式サイトあり
- Fender×Kyserコラボモデルも国内販売中
Shubb C1【チューニングの精度を追求するなら】
Shubb C1【チューニングの精度を追求するなら】
価格帯:約2,500〜3,500円 / タイプ:スクリュー式(レバー+ネジの複合型) / 対応:アコギ・スチール弦ギター
プロも御用達のおすすめカポ。ネジで最適なテンションを一度セットしたら、あとはレバーで素早く着脱できる。
12弦ギターにはShubb C3が推奨。より太いネックとダブル弦に対応している。
- Amazon.co.jp・楽天市場・サウンドハウスで入手可能
- 国内正規代理店モデルあり(3年保証付き)
G7th Performance 3 ART【最高峰・一生もの】
G7th Performance 3 ART【最高峰・一生もの】
価格帯:約7,000〜9,000円 / タイプ:スプリングクラッチ式(ART搭載) / 対応:6弦アコギ・エレキ
ART(Adaptive Radius Technology)というイギリス発の特許技術を搭載。シリコンパッドがフレットボードのカーブに自動で適応するため、どんなギターにも最適なテンションで装着できる。チューニングの安定性・低プロファイルデザイン・高級感、すべてにおいてトップクラス。
- Amazon.co.jp(正規輸入品)・サウンドハウス・イケベ楽器で入手可能
- Silver・Black・限定Celtic柄など複数カラーあり
Shubb C3【12弦ギターユーザー専用】
Shubb C3【12弦ギターユーザー専用】
価格帯:約3,000〜4,000円 / タイプ:スクリュー式 / 対応:12弦ギター専用
12弦ギターを使うなら選択肢はほぼこれ一択。通常のカポでは12弦の幅と弦テンションに対応できないが、C3はそのために設計されている。
よくある疑問Q&A
Q:カポをつけたらチューニングがずれた。なぜ? カポのテンションが強すぎて弦をシャープ方向に引っ張っている可能性が高い。装着後は必ずチューニングを確認しよう。スクリュー式への変更も有効だ。
Q:カポはギターを傷めますか? パッドがしっかりしたモデルなら問題ない。安価なカポはパッドが外れやすく、金属が直接木材に触れてキズをつける可能性がある。パッドの状態は定期的に確認しよう。
Q:カポを使うのはコード初心者だけ? まったくそんなことはない。Ed Sheeran・John Mayer・The Beatlesなど世界トップのギタリストが当然のように使う。カポならではの開放弦サウンドはバレーコードでは再現できない。
まとめ:最初の1本はスプリング式で決まり
まとめ
- 迷ったらスプリング式(トリガータイプ)── 着脱が速く、ストレスがない
- バンド式は買わなくていい── ゴムの劣化で後悔しやすい
- コスパで選ぶならErnie Ball Axis── 両面対応で安くて十分
- 速さで選ぶならKyser Quick-Change── ライブで最強
- 精度で選ぶならShubb C1── 録音・スタジオ向き
- 一生ものが欲しいならG7th Performance 3── 予算があればこれ
安価なバンド式で失敗してから買い直した経験から言えば、最初から少し良いものを買う方が結果的にコスパがいい。カポはギターの表現を広げる道具だ。自分のスタイルに合った一本を見つけてほしい。
筆者:ギター歴15年。エレキ・アコギともに愛用。弾き語り・バンド演奏・宅録と幅広く経験。