ジョン・メイヤー 使用ギター徹底解説|象徴的モデル+代替候補
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本記事では、彼のサウンドを形づくった5本の象徴的ギターを、
提供された詳細情報や本人コメントに基づき、わかりやすく徹底解説します。
この記事をお読みいただければ、ジョン・メイヤー氏のトーン哲学がどのようなギターから生まれたのかが一目でご理解いただけます。
ジョン・メイヤー氏は、初期のブルースロックから現在の洗練されたサウンドに至るまで、常にギターの新たなスタンダードを提案してきました。
本記事は、彼を象徴する5本を軸に、具体的なスペック、本人のコメント、そして代替候補までを整理します。

ジョン・メイヤー 使用ギター年表(代表機)
| 年代 | 使用ギター | 特徴・代表曲 |
|---|---|---|
| 1996– | Fender SRV Stratocaster | 学生時代の愛機。後のBlack Oneの基礎となる。 |
| 2004–2010 | Fender Stratocaster “Black One” | ブルース期メイン。ジョン・クルス製作のカスタムショップ機。「Gravity」 |
| 2005– | Gibson ES-335 (EC Crossroads) | ジョン・メイヤー・トリオ期から使用。彼のソウルフルな側面を象徴。 |
| 2002– | Martin OM-28 / OM-28JM | アコースティックの黄金比。OM/000サイズへの移行を決定づける。「Daughters」 |
| 2017– | PRS Silver Sky | PRSとの共同開発モデル。現代のメイン機。「New Light」 |
年代別詳細解説|ジョン・メイヤーを象徴する5本のギター
① Fender Stratocaster John Mayer Signature “Black One”(2004年)|ブルース期のアイコン
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音色と特徴(スペック):
- ボディ材はアルダー、ネックは厚みのあるCシェイプのメイプルで、アフリカン・ローズウッド指板を採用しています。
- **スティーヴィー・レイ・ヴォーン・シグネチャー・ストラトキャスター**のスペック(9.5インチラジアス、6105ジャンボフレットなど)を直接踏襲しています。
- ゴールドのシャーラー製ダイキャストチューナーが取り付けられており、後のシグネチャーモデルの基礎となりました。
代表曲:「Gravity」「Slow Dancing in a Burning Room」
このモデルは既に廃盤ですが、彼のトーン哲学の核を担っています。
② PRS Silver Sky(2017年)|次世代のスタンダード
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2017年からジョン氏が使用を開始した、ポール・リード・スミス氏との緊密な協力のもと開発されたモデルです。彼の好む60年代初頭のストラトモデルからインスピレーションを得つつ、「クラシックなデザインの未来」を目指しました。
- 22フレット、25.5インチスケールのメイプルネックに、**7.25インチラジアス**のローズウッド指板を採用。モダンなギターでは珍しく、ヴィンテージストラトと同じカーブを再現しています。
- ボディはアルダー材を使用し、カスタム設計されたシングルコイルピックアップ「**635JM**」を3基搭載しています。
代表曲:「New Light」「I Guess I Just Feel Like」
**PRS Silver Sky**は現行のメインギターであり、SEモデルなど手頃なラインナップも展開されています。
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③ Martin OM-28(シグネチャーモデル)|アコースティック期の転換点
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2002年頃、ジョン氏はドレッドノートサイズからOM/000サイズのアコースティックギターへの移行を決意します。その最初の選択肢がOM28-Vモデルでした。
音色と特徴:
- OM(オーケストラモデル)のサイズは、フィンガーピッキングでもストロークでも音量バランスに優れています。
- OM-28Vは、マーティンのヴィンテージシリーズの一つであり、彼の求める繊細で豊かなトーンを提供しました。
代表曲:「Daughters」「Your Body Is a Wonderland」
彼のシグネチャーモデルMartin OM-28JMは、OMサイズの代表格として現在も高い人気を誇ります。
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④ Fender SRV Signature Stratocaster(1996年)|若き日のブルースへの憧れ
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ジョン氏がバークリー音楽院時代に愛用したギターです。
彼は1996年に、ガソリンスタンドでのアルバイト代と、タカミネの12弦アコースティック、メサブギーのディストーションペダルを下取りに出して、このSRVモデルを入手しました。
逸話と改造:
- 1997年に裏のプレートに自分の名前を刻印。
- 1998年には、ホールド部品が壊れた後にブリッジを交換しています。
- ネック裏のラッカーを削るなど、細かくカスタマイズされています。
代表曲:初期のライブ、練習時。
このSRVモデルでの経験が、後に彼が理想を追求した「Black One」のスペックの元となりました。
⑤ Gibson ES-335 Eric Clapton Crossroads(2005年)|音楽性の広がり
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このギターは、ジョン・メイヤー・トリオ時代(2005年頃)に登場しました。その名の通り、エリック・クラプトン氏がヤードバーズやクリーム時代に使用したES-335のレプリカです。
音色と用途:
- セミアコースティックギター特有の、温かく太く、スモーキーなトーンを持ちます。
- 「Out of My Mind」などのブルースロックトリオの楽曲や、後のDead & Companyでの活動、ソウルフルなカバー曲などで彼のサウンドの幅広さを示しました。
代表曲:「Ain’t No Sunshine」(クロスロード・フェスティバルでのカバー)
このES-335は、彼のブルース/ジャズへの敬愛と、ストラト以外の多様なトーンを求める姿勢を象徴しています。
入手困難モデルと代替候補|ジョン・メイヤー愛用ギターを今の時代に手に入れる
ジョン・メイヤー氏の愛用モデルは、Custom Shop製やヴィンテージ品が多く、入手が難しいものも多いです。
しかし、現行のシグネチャーモデルや復刻版、そして手頃な代替候補で、彼のトーンに近づくことは可能です。
| オリジナルモデル | 現行復刻・シグネチャー | 手頃な代替候補(〜15万円) |
|---|---|---|
| Fender Black One Stratocaster | PRS Silver Sky | Fender American Professional II Stratocaster |
| Fender SRV Stratocaster | Fender SRV Signature Stratocaster | Fender Player Stratocaster (アルダーボディ) |
| Gibson ES-335 (EC Reissue) | Gibson ES-335 | Epiphone ES-335 |
| Martin OM-28 John Mayer | Martin OM-28 | Martin Road Series OM-15M / Taylor 300 Series OM |
| PRS Silver Sky | PRS Silver Sky | PRS SE Silver Sky (約10万円前後) |
※価格は執筆時点(2025年10月)での平均相場です。入荷時期や仕様変更により変動があります。
各ショップの正規ルートで購入することを強く推奨します。
まとめ|ジョン・メイヤーの音は「ヴィンテージの美しさ」と「現代の実用性」
彼の音の根底にあるのは「完璧なクリーンと繊細なタッチ」という信念です。
技術だけでなく、機材の特性を極限まで理解し、それを演奏に反映させることが彼の音楽の核心です。
それぞれの特徴を理解すれば、あなた自身のギターサウンドにも新しい発見が生まれるはずです。
よくある質問(FAQ)
Q1. ジョン・メイヤーが一番愛用したエレキギターは?
ライブでの使用頻度が高かったのは Fender Custom Shop “Black One” Stratocaster と、現在のPRS Silver Skyです。
Q2. PRS Silver Skyはなぜ作った?
ヴィンテージストラトの音響特性とルックスを尊重しつつ、現代のミュージシャンが必要とするネックの安定性やチューニングの精度を向上させるためです。
Q3. 初心者がメイヤー風サウンドを出すには?
Fender Player StratocasterまたはPRS SE Silver Skyを使用し、軽いコンプレッサーとオーバードライブ(KlonやTube Screamer系)を通したクリアなクリーン・トーンの練習から始めるのが良いでしょう。
参考文献・出典
- GroundGuitar – John Mayer’s Guitars and Gear
- Premier Guitar – Rig Rundown: John Mayer
- Fender & PRS 公式アーカイブ
- Guitar World – John Mayer Interviews


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