【2025年最新】ブライアン・メイ使用ギター徹底解説|“レッド・スペシャル”の秘密と代替モデル【年表付き】
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各モデルの特徴・代表曲・代替候補までを事実ベースで徹底解説します。
国内で安心して購入できる正規ショップも紹介します。
Queenファン、そして“あの歌うようなトーン”を追い求めるギタリスト必見の内容です。
ブライアン・メイ使用ギター年表【1963〜現在】
ブライアン・メイは、キャリアのほぼ全期間を通じて自作ギター「Red Special」をメインとして使用しています。
以下は、確認できる主要モデルを年代順にまとめた使用年表です。
年代 | 使用ギター | 特徴・代表曲 |
---|---|---|
1963–現在 | Red Special(自作) | 父ハロルドと共同製作。Queen全楽曲のメインギター。「Bohemian Rhapsody」「We Will Rock You」など |
1979–1980 | Fender Telecaster | 「Crazy Little Thing Called Love」で使用。ロカビリー調の楽曲に合わせた選択。 |
1984–1986 | Guild Brian May Signature(プロトタイプ) | Red Specialのトラブル対策用として開発された公認レプリカ。 |
2004–現在 | BMG Red Special(Brian May Guitars) | 本人監修の量産モデル。Queen + Adam Lambertツアーなどでもサブ機として使用。 |
出典:Brian May Guitars公式/
Guitar World “The Story Behind the Red Special”/
書籍『Brian May’s Red Special』(2014)
Red Special(1963–現在)|父と手作りした“唯一無二”のギター
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ブライアン・メイが16歳のときに、父ハロルド・メイと共に約2年をかけて製作したのがこのRed Special。
彼のキャリアを象徴するギターであり、現在もライブ・レコーディングで現役使用されています。
構造と素材
- ボディ材:暖炉のマントルピース(マホガニー系)+合板トップ
- ネック材:オーク(手彫りによる独自形状)
- ピックアップ:Burns Tri-Sonic ×3(本人改造/逆磁極配線)
- トレモロ:バイクのバルブスプリングを流用した自作構造
- スケール:24フレット(ショートスケール)
音の特徴
シリーズ配線による厚みのある中域と、ハムバッカーに匹敵する出力が特徴。
ピックアップの位相切り替えによって、独特の鼻にかかったようなトーンを生み出します。
代表曲での使用例
- 「Bohemian Rhapsody」
- 「Killer Queen」
- 「Tie Your Mother Down」
- 「We Will Rock You」
- 「Brighton Rock」
エピソード
ブライアンはこのギターを「Old Lady(おばあちゃん)」と呼び、
ツアーには常にオリジナルを携行しています。
修復・メンテナンスは長年のギターテク、Pete Malandroneが担当。
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「父との共同制作で得た経験が、音楽以上に自分を形作った」と本人は語っています。
出典:Brian May Guitars公式/
Brian May & Simon Bradley, Brian May’s Red Special (2014)/
Guitar World “The Story Behind the Red Special”/Premier Guitar Interview (2019)
Fender Telecaster(1979–1980)|“Crazy Little Thing Called Love”専用ギター
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ブライアン・メイがRed Special以外を手に取った数少ない例が、Fender Telecasterです。
1979年のシングル「Crazy Little Thing Called Love」のレコーディングおよびライブで使用されました。
使用背景
この曲はフレディ・マーキュリーが作曲したエルヴィス・プレスリー風のロカビリー・ナンバー。
当時、ブライアンは「Red Specialではビブラートが強すぎて曲に合わなかった」と語っており、
よりシャープで軽快なサウンドを得るためにTelecasterを選択しました。
特徴とトーン
- モデル: Fender Telecaster(推定1970年代製)
- カラー: 白系フィニッシュ(ライブ映像で確認)
- 音の特徴: シングルコイル特有の明るく乾いたトーン。Red Specialとは対照的な抜けの良さ。
ライブでの使用
1981年のライブ映像『Queen Rock Montreal』では、ブライアンがこのTelecasterを用いて
「Crazy Little Thing Called Love」を演奏する姿が確認できます。
その後はRed Specialに戻り、このTelecasterは短期間の使用にとどまりました。
Youtubeに使用動画が上がっておりますが、公式ではないのでここでは紹介できません。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
出典:Guitar World Interview (2019)/Reverb Blog “Inside Brian May’s Guitars”/映像『Queen Rock Montreal』(1981)
BMG Red Special(2004–現在)|本人監修の公式シグネチャーモデル
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BMG Red Specialは、ブライアン・メイ本人が監修する現行シグネチャーモデル。
Brian May Guitars公式サイトで現在も販売されており、
世界中のギタリストが“あのトーン”を再現するために手に取る定番機となっています。
特徴と仕様
- 監修: Brian May本人
- 製造: Brian May Guitars(韓国製/初期はBurns London OEM)
- ピックアップ: Tri-Sonicタイプ ×3(シリーズ配線/フェイズ切替対応)
- ブリッジ: Wilkinson製ロッキング・トレモロ
- 価格帯: 約10〜15万円(日本国内流通)
サウンドの特徴
シングルコイルながらも厚みのあるミッドと、位相切替による多彩な音作りが可能です。
Vox AC30 + Treble Boosterの組み合わせで、本人サウンドに驚くほど近づきます。
ライブでの使用例
近年の「Queen + Adam Lambert」ツアーでは、オリジナルRed SpecialのバックアップとしてBMGモデルが登場。
一部の曲では本人が実際に演奏しているシーンも確認されています。
出典:Brian May Guitars公式/
Reverb “Inside the Red Special” (2019)/Premier Guitar Interview (2019)
入手困難モデルと代替候補|Red Specialを再現できる現行モデル比較
オリジナルのRed Specialは当然ながら非売品。
しかし現在では、ブライアン・メイ本人が監修したシグネチャーモデルをはじめ、
各ブランドから外観・構造を再現したレプリカが販売されています。
モデル名 | 特徴 | 価格帯 | 購入リンク |
---|---|---|---|
Red Special(本人オリジナル) | 1963年に自作された唯一の実機。現在も本人使用中。 | 非売品 | – |
Guild Brian May Signature(1984–1986) | Guild社による高品質レプリカ。限定生産で現在は中古市場のみ。 | 約40万円〜 | Reverbで探す |
BMG Red Special(Brian May Guitars) | 本人監修の公式モデル。シリーズ配線やフェイズ切替も完全再現。 | 約10〜15万円 | 公式サイト / Soundhouse / HOT MUSIC |
Harley Benton BM-75 | ドイツのThomannが展開する廉価レプリカ。コスパ抜群で見た目も忠実。 | 約4万円 | Thomann |
初心者から中級者まで扱いやすく、トーンバリエーションも広い点が魅力です。
一方、予算を抑えて見た目や雰囲気を楽しみたい場合はHarley Benton BM-75も人気。
海外通販(Thomann)を利用すれば比較的安価に入手できます。
出典:Brian May Guitars公式/Reverb “Inside the Red Special”/Thomann製品ページ
実際の所有者レビューと筆者の考察:BMG Red Specialの実力
BMG Red Specialは、世界中のギタリストやレビューアーから高い評価を得ています。
ここでは実際の所有者レビューや専門誌の情報をもとに、筆者の視点で分析してみました。
演奏性
多くのレビューで挙げられているのがネックの独特な握り心地。
一般的なストラトキャスターよりも太めで、手のひら全体を使うような感覚が特徴。
慣れると「コードを押さえやすい」「手にフィットする」と好意的な声も多いです。
サウンドの再現度
ピックアップはTri-Sonicタイプを3基搭載し、シリーズ配線と位相反転スイッチにより
オリジナルRed Specialの多彩なトーンを忠実に再現。
レビューでは「Vox AC30 + Treble Boosterを組み合わせると、驚くほど本人に近い音になる」と評されています。
品質と価格バランス
20万円以下という価格ながら、木材や仕上げの精度は高く、
量産機としては非常にコストパフォーマンスが良いとの声が多数。
海外ユーザーからも「Red Special入門機として理想的」との評価が目立ちます。
総じて、BMG Red Specialは単なるシグネチャーモデルではなく、
“Red Specialサウンドを追体験できる唯一の市販ギター”と言える存在です。
出典:Brian May Guitars公式レビュー/Guitar World Review (2020)/Reverbユーザーレビュー/Premier Guitar誌特集
まとめ:ブライアン・メイの音を作る鍵は“Red Special+AC30+Treble Booster”
ブライアン・メイのトーンは、単なる機材の組み合わせではありません。
父親と共に作り上げたRed Specialという唯一無二のギター、
そしてVox AC30+Treble Boosterの組み合わせが、
あの歌うようなサウンドを支えています。
もしあなたが“Queenの音”を再現したいなら、
BMG Red Specialを中心に、ピッキングニュアンスやハーモニー構築を研究するのが最短ルートです。
そして何より、ブライアン・メイの音作りの根底には「個性」があります。
自作ギターをここまで愛し抜く精神こそ、すべてのギタリストが学ぶべき部分でしょう。
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